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ミュージカル プロデューサーズ を観てきました 人生を輝かせる大きな一歩

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去る11月23日に、東急シアターオーブでやっていた「プロデューサーズ」観てきました!とてもとても楽しかった。ここ数年宝塚が中心の観劇生活なのですが、ああ、ブロードウェイミュージカルの日本版って素晴らしいな、と改めて思ったひと時でした。

 

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プロデューサーズといえば、私の中では映画の「The Producers」が大好きで、でもなかなか日本の舞台で観られる作品ではないので、とてもとても楽しみにしていました。

結論、期待以上のクオリティで素晴らしかったです!

 

プロデューサーズは、過去の栄光にしがみつくブロードウェイミュージカルプロデューサーのマックスと、プロデューサーになることにずっと憧れていた会計士のレオが、いわば失敗作を上演し、1日で終わらせる方が結果儲かるということを発見し、一緒に史上最悪のミュージカルを作る、というお話です(ざっくり)

私はこの作品の曲やレビューのきらびやかさが本当に大好きで、多分私が高校生の時にアメリカに留学していた時がちょうど映画公開された時期だったのもあったからか、このミュージカルの曲 Springtime for Hitler が、よく政治的パロディネタで使われていました。

 

そんな作品が日本で上演されるということで観に行ったのですが、私が一番期待していた2幕のレビューシーン まさに、上記で触れた Springtime for Hitler の大掛かりなショーが観られて本当に本当に嬉しかったです。

演者の皆さんも素晴らしく、特に(私が観た回は)レオを演じられていた大野拓朗さんが、私の映画の中のレオのイメージぴったりで好演されていて、とにかく感動しました。

心打たれるのは私にとってはレオが会計士からプロデューサーになろうと決意するところで、引っ込み思案であまり取り柄がなく、人とのコミュニケーションもあまり上手でなく育ってきたレオが、マックスとの出会いで、人生の大きな一歩を踏み出すシーンでした。自分の人生、堅実に過ごしていくことが幸せだと思われがちだし、それを幸せと思う方もいるけど、やっぱり本当にやりたいことって何かを考えさせられました。それに、レオが大きな一歩を踏み出し、「やっぱりプロデューサーになりたい!」と歌い決意するシーンは、こちらも勇気をもらいました。一度しかない人生、いつでも好きなように方向転換していいんだよね。あーあ、私も歌を歌って生きていきたい!と急に思いました。笑

 

そして大好きなレビューの場面ですが、吉野圭吾さん演じられたロジャーの圧倒的な存在感!!!これは本当に本当に感動しました。私はこの作品、ロジャーが肝だと思っていて、クライマックスでヒトラーを急に演じることになる演出家のロジャーが、この作品の世界観に大きな影響を与えていると思います。本当に素晴らしいものを観させていただいた。そして、ロジャーを支えるアシスタントのカルメンを演じられた木村達成さんも、美しくてロジャーへの愛に溢れていて、すっごい感動。調べたらテニミュ出身なんだそうですが、決して簡単ではないお役をモノにされていて、そしてお化粧した顔がとてもお綺麗で私は見入ってしまいました。

なんかさっきから本当にボキャ貧な感想ばっかり書いていてなんか情けないですが笑、それだけ楽しかったということです笑。

 

やっぱりこういう演目見ると、自分の人生を何にかけるかすごく考えちゃいますよね。とはいえ私は何か突出しているものがあるわけではないから、何もできないのも事実なのですが。でも、本当にレオが大きな一歩を踏み出して憧れのプロデューサーになり羽ばたいている姿を観て、本当にとても感動したのです。何回も言いたくなるくらい素晴らしかった。

 

ちなみに、今回は日本の舞台で日本語版のプロデューサーズを上演するのは初めての試みだったみたいで、セリフや歌詞の日本語版に耳を傾けるのもまた楽しかったです。原作を英語で見ている分、どんな風に翻訳・意訳されるかってやっぱり楽しみ・見所のひとつだなと思っていて、特に歌詞なんかは、歌として不自然にならないで、かつ意味がちゃんと通じるように訳さなければいけないから、相当なスキルが必要ですよね。英語で聞いている感覚といかに近くするかも、訳詞を作られるチームの皆さんの腕にかかっているのだと思うと、その仕事の繊細さや日本語の表現力の豊かさには、敬意を表さざるを得ないなと。英語が理解できると、そのまま耳に入って意味は理解するけど、いざ訳してみろと言われるとやはり違うんですよね。本当にこういう舞台の表現をやっているチームの皆さんは、感受性豊かなのだろうなあと、バックステージに思いを馳せるのです。

 

それにしても、楽しかったな〜。最近もっぱら宝塚ばかりで、ミュージカルは年に1回か2回観にいく程度になってしまっていますが、日本のミュージカル界はやはり素晴らしいと再確認しました。これからもっと観に行けると良いな。

 

映画版プロデューサーズ

 

プロデューサーズ (字幕版)

プロデューサーズ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video