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宝塚歌劇 花組「はいからさんが通る」大千穐楽おめでとうございます

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花組、千秋楽だと思うと感慨深いですね。思えば、ReStartしてから実に5ヶ月ぐらい?本当に長きに渡る公演、お疲れ様でした、花組の皆さん。

私は10月に、A日程で東京公演を観劇しました。私にとっては、今年の1月に宙組公演を観て以来の東宝で、これもまたすごく劇場にいるということが、そして毎公演通っていた平日18:30に劇場にいるということが、とても感慨深かったです。

 

はいからさん、2017年の初演の時は、もう観たくて観たくて観たくて観たくてたまらなかったけど、残念ながらチケットは取れなかったので、スカイステージで観たきりでした。その公演が大劇場で再演とのことで、私はやっと生ではいからさん観られる喜びでいっぱいでした。

 

 

少尉と出会って、人を愛することを知って変わっていく紅緒、大正時代に女性が社会進出をしていく側面と共に、女性にとっては特に清々しい内容のお芝居ですよね。最初は少尉との婚約をなんとか破談にしようと頑張る紅緒ですが、努力むなしく伊集院家では好かれて、かつ、彼女の持つ芯の強さは、今までの時代になかったものだから、伊集院のおじいさまおばあさまにも可愛がられたのだろうなと思います。私は特にこの描写は、「紅緒がきてからこの古い屋敷に新しい風が吹いている」と嬉しそうに歌われていた、おじいさまおばあさまがとても印象に残りました。会社でも同じだと思いますが、変化をさせようとしている家(組織)のトップと、その変化に反発する現場(紅緒の存在に反発するメイドさんたち)も、なんかあるあるだなあと思ってました。でも、実際に変化させたい側は、紅緒みたいな存在ってとても有難い存在なんですよね。

 

あと、紅緒と少尉の関係性も、紅緒が心を少しずつ開いていく経過を観ていて楽しかったです。多分さ、紅緒は先進的な考えを持っている女性だったから、愛がない結婚はイヤで、少尉が自分のことを好きかどうか知りたくて反発していたのですよね。その駆け引きややり取りも、もうキュンに飢えていたいた身には、本当に身体に染み渡りました。

そして、何より少尉の美しさよ・・・もう、知ってたつもりだけどもう美しすぎて私は度肝を抜かれました、、宝塚よ、ありがとう、そんな、少尉の存在よ。。。もうさ、少尉はさ、見た目の完璧さにさることながら、中身がイケメンすぎるのだよ。。。なんかもう途中から、現実に少尉みたいな方が存在しない(いや、するんだろうけど稀少な存在である)ことが、辛くなりました。。

 

それと、今回特によかったと思ったのは、環ね!!初演とはキャストも違うけど、今回の環は、初演よりもより野心家で、でも品があるところがとても素敵だと思いました。もともと紅緒のことは認めながら、最初は少尉との恋をどうにか阻止しようとしているけど、最終的には紅緒の良き理解者である描写も素敵だなと思ったし、2幕では、新聞社に入って自分で自分のキャリアを積んでいく、その芯の強さや、そのフィールドの中で成功しようとする野心。でも、野心が見え見えの人ってすごく品が悪く見えるけど、環は持って生まれた品の良さや、人を蹴落としてまでのし上がろうとしない、その品の良さが伺えて、すごくすごくよかった。同時に私も同じ女性として、この品っていうものは忘れてはいけないと思いました。

 

 

あとはラリサかなあ〜。私はラリサが最後に、忍さんを紅緒のところに送る時に、「本当に心から愛する人を失った命は、その時にもう亡くなるべきだった」(セリフはうろ覚えです)という最後の言葉にとても心打たれましたね。それで、忍さんにサーシャの身代わりにしていてごめんなさい、って言って、自分の命と引き換えに、忍さんを紅緒のところに戻してあげるのも、なんとも言えない感動がありました。

 

キャストで特に印象に残ったのは、もちろんトップコンビの柚香さん、華さんはもちろんですが、高屋敷を演じた永久輝せあさんね!!決して出番は多くなかったけど、ストーリーでの盛り上がりでの鍵を握る存在で、あと、やはり持って生まれた華やかさを兼ね備えていらっしゃるのだと思ったのですが、とてもとても素敵だった…!!もうこれ以上惚れっぽくなったら私は困るんだけどなあ、でも、本当に素敵で、なんか私も環になりたかったよね!!!あの衣装も、ダサさもありつつかっこよくて、歩き方とかも含めて、本当によく研究されたんだろうなと。全然目が離せなかった永久輝さん。。

あとは、専科のお二人、お芝居を締める存在で本当に重要な役割のだなと思わされました。特に美穂圭子さまですが、最近のお役は割と強い女性ってイメージがなぜか私の中ではありましたが、今回の伊集院のおばあさまのお役は本当に、華族の素敵なお嬢様だったことを彷彿とさせる役作りで、しかも本当にそれを自然に演じていらして、美穂さまの役の幅広さに感動して目が離せませんでした。ていうか、もちろん様々な側面で結果を出せる方だから専科にいらっしゃるんだけど、でもこういうお芝居でお見かけすると本当に、その存在感に圧倒されました。

あと、蘭丸ね!!私は初演の時に蘭丸がめちゃくちゃ可愛くて大好きになって、今回その蘭丸にまた会えるというところも、また心がとてもワクワクしました。本当に、聖乃あすかちゃんは美しい!普段の蘭丸は可愛いのに、歌舞伎のシーンの女形とか美しすぎて釘付け。

 

フィナーレは、みんなマリンカのシャンシャンを持っていましたが、センター降りでキャラクターとして降りてくるみなさんは、そのキャラクター独自の小道具を持っててそれがまた細かくて可愛くて素敵でした。高屋敷さんが紙とペン持っていたのが個人的萌え。

 

はあ〜でも本当に、宝塚だからこそ出せる心を締め付けられるようなキュンの数々。。それに、新生花組も素敵な人がたくさんいて、これからますます楽しみだなと思わされました。本来の公演期間から、思い返してみればもう10ヶ月ほど、このはいからさんと向かいあい続けた花組の皆さんと宝塚ファンの私たち。千秋楽なんだなあと思うと、とても感慨深いですね。本当に、おめでとうございます。😊

 

宝塚大劇場初日の際に書いたエントリーはこちらです:

worldofm.hatenablog.com